違法民泊で失敗したくないホテル旅館の初心者必見! ゲストハウス・ホステル向け物件探し3つのポイント

こんにちは。ホテル旅館コンサルタントの青木康弘です。
 
今回コラムでは、現状の民泊の問題点を踏まえて、お金はないけどホテル旅館を始めたい初心者向けに、ゲストハウス、ホステル向けの物件探しのポイントをまとめてみました。

 

民泊ブームも法規制強化により沈静化、「こんなはずじゃなかった」不動産オーナーが急増するかも!?

民泊は京都や大阪、東京を中心に物件数が急増しており、従来のホテル旅館では受け入れらない観光客の受け皿として需要を増しています。一方で、違法民泊に対する取締りが不十分であるがゆえに、多くは違法に運営されたままとなっています。そのため、各地で地域住民とのトラブルや犯罪の温床になるなど社会問題化しています。

 

利用者の安全・安心の確保と業界の健全な発展のために、法整備はいずれ厳格化の方向に向かっていくでしょう(実際に消防法、建築基準法、旅館業法や自治体の許可基準などの法規は、事件・事故や自然災害、社会問題が発生する都度法改正や厳格化が行われてきました)。

 

一時のブームに乗っかり、フルローン(全額銀行借り入れ)で民泊を初めて、数年で事業計画の前提が崩れて収支がマイナスとなり、「こんなはずじゃなかった!?」とならないように留意したいものですね。

 

違法民泊ではなく、合法的にホテル旅館業を始めたい!という方にオススメなのが、ゲストハウス、ホステルといった宿泊施設です。最近では都市部だけでなく、観光地や農村でもゲストハウスやホステルを始める人が増えてきました。新しいコンセプトで、外国人や若い旅行者を狙っていけば、大きな利益を得ていける可能性も高まります。そこで、今回は、初心者がゲストハウスやホステルを開業するために物件探しで注意すべきポイント3つをまとめてみました。

 

ゲストハウスへの用途変更が必要のない物件を探す

ゲストハウスやホステルはれっきとした宿泊施設であり、行政への届け出が必要になります。今はいわゆる隠れ民泊施設も多いのですが、今後は宿泊税の導入や民泊新法の施行により、確実に隠れ民泊施設への規制は厳しくなります
 
その影響を受けないためにはきちんと宿泊施設を運営する上で、許可が出るような場所、そして用地を選ばなければいけません。
 
用地に関しては都市計画法、建物の基準は消防法や建築基準法、営業形態に関しては旅館業法と言った法律が関わってきます。これらの法律に関しては、ゲストハウスやホステルを経営する上で、確実に内容を把握して置かなければいけませんので、自分で内容を熟知するようにしましょう。
 
物件選びに関しては、用途変更の必要がない物件を探すということが重要になってきます。
 
例えば戸建て民家を宿泊施設に改装して運営しようという場合には、用途変更の許可申請が必要になります。しかし、用途変更は認可が下りるとも限らず、また時間も費用も必要になります。そこでゲストハウス運営初心者の方は、100㎡以下の面積の物件を購入し、それを改装してゲストハウスやホステルに転用していきましょう。また物件の面積が100㎡を超えても、自分の居住部分を除いて100㎡以下になっていれば大丈夫です。100㎡以下の物件は、用途変更の届け出の必要もなく、スムーズに宿泊施設として営業をすることができるのです。もちろん消防法などの規制は対応しなければなりませんが、一つハードルを下げるだけで開業しやすさはぐんと変わってきます。

 

古すぎる物件はゲストハウスやホステルへの転用に向いていない

物件選びをするときに、もう一つ初心者が注意をしなくてはいけないポイントは、建物の建築基準法への適合です。空き家や築年数の古い物件をゲストハウスやホテルに転用しようという人は多いのですが、 購入費用が安いからといって、そのような物件を改装しようという場合、実は非常に高額のリフォームやリノベーション費用がかかることがあるのです。
 
宿泊施設は不特定多数の人が宿泊する場所であり、管理者はその安全確保の責任を負う必要があります。建築基準法に適合していない物件だった場合、例えば防災のための警報機が設置されているのか、現在の耐震性基準を満たした建物なのか、災害の際の避難経路が確保されているのかなどは、消防署などに必ずチェックされます。
 
安全性の低い建物で、隠れて宿泊施設の営業を行った場合、今後規制が厳しくなり安全基準を満たすよう指導が入れば、後から改装を行わなければいけません。その場合、最初に改装を行うよりも後付工事になるので、手間も時間もかかり、さらに営業もできなくなってしまうため機会損失も大きくなってしまいます。
 
人の命を預かる責任というのは思った以上に大きなものです。 きちんと行政に営業を申請し、旅館業法に則ったホステルやゲストハウスを経営して行こうというのであれば、初心者は宿泊施設であった建物を選んで、購入するか賃貸して利用するようにしましょう。地方で利用されなくなった古民家などを改装して、宿泊施設に転用する事例はたしかに多くあります。しかし、そういった物件でも、営業できるようにするためには、多額の改装費がかかってしまうケースがあることは理解しておきましょう。

 

ゲストハウスを専門で取り扱う仲介業者を利用する

これまでの注意点を踏まえて、初心者がゲストハウスの物件探しを行うときには、必ず専門の仲介業者を利用するようにしましょう。まずゲストハウス経営の初心者は、宿泊施設を運営するために必要な法律の知識を身につけていないことが非常に多いのです。
 
専門の仲介業者であれば法律的に宿泊施設として、最初から運営が行える物件を紹介してもらうことも出来ます、改装が必要となった場合でも適切な施工プランの提案を受けられます。物件を紹介してくれる業者から改装のプランニングをしてくれる業者、そして集客や情報サイトへの掲載を行ってくれる業者などゲストハウスやホステルの営業をサポートしてくれる業者にも様々なものがあります。
 
もちろん、複数のゲストハウスを経営している人であれば、そういった業者の力を借りずとも、 自分で物件探しから経営までスムーズに行えるようになるかもしれませんが、最初の一棟目の経営に乗り出す時は、致命的な失敗を避けるためにも必ず専門の業者の力を借りましょう。

 

ゲストハウス経営で失敗をしたくなければ、冒険をしない

ホステルやゲストハウスの経営においては、初心者ほど自分を過信して冒険しがちです。しかし、初心者であるからこそ、険をせずに知識やノウハウを持っている人の力を借りるようにしましょう。1棟目で経営に失敗をしてしまえば、2棟目や3棟目の経営ができずに、そのまま1棟目だけで頓挫してしまう人が多いのです。
 
仮に2棟目の経営が失敗しても、1棟目のゲストハウスがあれば、リスクヘッジになって再度運営に挑戦することもできでしょう。しかし、1棟目で失敗をしてしまえば、物件を手放さざるを得なくなり、最悪の場合自己破産ということもあるのです。初心者は失敗をしないことを第一に考え、手堅く利益の出せるゲストハウス用の物件選びをして、専門業者からサポートを受けるようにしましょう。