環境変化に負けないホテル旅館を作るためには

環境変化に負けないホテル旅館を作っていくためにはどうすれば良いでしょうか。努力は必要となりますが、もっとも早道なのが、主体的に考え行動する人材を育成してアクションプランを着実に実行していくことです。そのためには、トップダウン、ボトムアップ双方で仕掛けが必要です。

 

アクションプランを着実に実行するための組織づくり

 

ホテル旅館がトップダウンで取り組むべきこと

トップダウンで取り組むべきことは、経営理念、経営方針、ビジョンの周知徹底です。ホテル旅館の組織は、日常業務に忙殺されて内向きの組織風土となりやすいと言えます。人材も玉石混交であり、人にまつわるトラブルが頻発します。スタッフ全員に、健全、前向き、顧客目線、仲間意識、規律の大切さを理解させることが、主体的な人材を生み出す組織の大前提となります。経営計画(予算)の共有も必要です。数字の意味が正確に理解できなくても構いません。経営計画が大切なことと、達成状況を理解させるだけで十分です。

 

ボトムアップで取り組むべきこと

ボトムアップで取り組むべきことは、個人のスキルアップです。スキルチェックシートを導入して、スタッフの仕事ぶりを評価していることを理解させることが真の狙いです。スキルアップとともに、個人の行動目標を策定して全員を戦力にすることが望ましいと言えます。ホテル旅館業は、毎日同じ仕事の積み重ねとなるので、どうしても目的意識が失われがちです。外部環境の変化を意識した目標とすることで、環境変化に気付き行動するスタッフを育てることができます。

 

アクションプランを作ってみよう

トップダウン、ボトムアップでの取り組みの目処がついたら、アクションプランを作ってみましょう。大枠の設定は経営陣がリードするものの、具体的な内容はスタッフが自主的に作った方が実現可能性の高いものとなります。筆者が支援してきたホテル旅館でも導入当初は半信半疑でしたが、半年も経つとスタッフが自らアクションプランを立案し行動する組織に変貌し始めます。ホテル旅館業の将来に不安を抱え悩むのではなく、まず行動を起こすことを強くお勧めします。