ホテル旅館の口コミ件数を劇的に増やすための仕掛け10
こんにちは。ホテル旅館コンサルタントの青木康弘です。
ホテル旅館の経営者、運営者は一様に口コミ評価を気にしています。口コミ点数で宿泊客数は大きく変化し売上にも直結しますので当然ですよね。最近では、楽天、じゃらん、JTBだけでなく、トリップアドバイザーや食べログ、google+など様々な口コミ媒体が増えてきて、幅広い対策が必要となってきました。
また、国内だけでなく、海外でも日本のホテル旅館を対象とした口コミサイトも登場しています(例えば中国国内には日本のホテル旅館の口コミをまとめた情報サイトがあります)。
OTA(ネットエージェント)の口コミ評価だけでなく、ソーシャルメディアも気になるところです。若年層は、ソーシャルメディアの投稿を検索して購買情報を得るという時代になっているので、皆さんのホテル旅館も検索されているかもしれないですね。
今回は、そんな口コミを大幅に増やす方法を考えていきましょう。
▼目次
自社スタッフの神対応を披露する
人は、感動したことを誰かに話したくなります。ネット上のまとめサイトでも感動話は定番です。ツィッターでは、「今日のちょっといい話」がよく拡散されています。口コミ評価を高めるために、自社スタッフの神対応をSNSで披露してみてはいかがでしょうか?
地元団体から表彰状をもらったとか、周辺の清掃をしたとか、とても変わった料理を試作してみたとか、宿泊客でもない人にとても丁寧な道案内をしたとか、いかがでしょうか? 小さなことでも、ホテル旅館のスタッフの業務として当たり前でないことやったほうが話題作りにつながり、良い口コミ評価を得るきっかけにつながります。
人はクイズが大好き
子供の頃になぞなぞが好きだった人は多いと思います。今の子供もそうです。人って、謎解きが好きなのです。
そこで、ホテル旅館でクイズを出題してみましょう。
朝食で提供している自家製ドレッシングの隠し味はなんでしょうか?正解者の中から、抽選で宿泊券や館内利用券をプレゼントすると良いでしょう。歴史のあるホテル旅館でしたら、歴史にまつわるクイズを出すのも良いでしょう。クイズを通じて、「こんなに歴史のある館だったんだ」、「こんな著名人とゆかりのある館だったんだ」と知っていただくことができます。口コミで書きやすい話題を提供すると口コミ件数アップにつなげやすいです。
お客様に口コミ書いてくださいと直球でお願いする
直球のやり方ですが、かなり効果があります。「口コミ投稿で無料宿泊券プレゼント!」、「口コミ投稿で和牛プレゼント!」というキャンペーンを実施するのです。
まず、店頭で説明しやすいようにポップを作ります。次に、スタッフに口コミ投稿のやり方を説明します。スタッフ全員が口コミ投稿のやり方を覚えたら、サービスを通じて打ち解けたお客様に「ただいま口コミ投稿キャンペーンをやっておりまして、抽選で無料宿泊券が当たります。ぜひ協力いただけませんか?」とお声がけして、口コミを書いてもらうのです。
ネットエージェントの仕様により様々ですが、楽天やトリップアドバイザーであれば、チェックアウトの時には口コミを投稿することができます(じゃらんは後日にならないと投稿できないので注意しましょう)。
話題性を作る
「意外性のあること」に人は惹かれます。その琴線に触れたものを共有したがります。伊賀上野シティホテルでは、忍者ルームがあります。忍者装束なども用意されていて、外国人が喜びそうですよね。スマートフォンで撮影した写真をSNSに投稿してくれそうです。その地方の、ゆかりのある衣装でフロントスタッフが対応するのも面白いかもしれません。くれぐれも動きやすい装束をお選びください。
限定品に人は弱い
限定品に弱い人は多いです。○月○日~△月△日○○時まで、1Fロビーにて限定ショップを開催します。ショップ内容は、地方であればその土地の特産物が良いでしょう。または、ホテルのオリジナルアメニティーを限定販売するなど、内容は問いません。その期間だけ、やっています!!それに弱いのです。HPなどで宣伝して、インスタでハッシュタグをつけてSNSで紹介してくれた人には、限定グッズをプレゼント!とすれば、限定に弱い人が集まってきます。
インパクトの強さに人は惹かれる
え?!と驚くようなことに、人は興味を惹かれます。そして、人に話したくなります。
例えば、支配人を猫にする・・・とか。タマ駅長とかいましたよね。
ホテルで、猫を飼うのは、難しいと思います。しかし、時々、出勤してもらう形なら、どうでしょうか。「あのホテルに行くと、かわいい猫に会える」と口コミが広がれば、猫好きは集まります。でも、毎日ではないので、猫が苦手な方は、猫支配人が、オフの日に利用を狙ってこられるでしょうし、意外に、猫が好きになるかもしれません。
まだまだ、猫ブームです。携帯電話会社も、猫が社長になっています。2匹目のドジョウはまだ釣れるでしょう。猫の習性から、吠えたりしないので、比較的、世話がしやすいと言われています。また、人に馴つくより、建物に居つくと言われるので、大勢の人が集まっても、そんなに神経質にならないのも猫駅長、猫社長が誕生する要素だと言われています。
自慢したくなる気持ちを触発する
人間は見栄っ張りです。自慢したくなるのです。特別扱いが大好きです。宿泊客の先着5名様、または、本日15人目のお客様などのくくりを作って、その方に限定品をプレゼントするのです。簡単なものでいいのです。選ばれたことに意味があるのですから。女性なら、高級化粧品の試供品などが喜ばれるし、男性客なら近くの有名な飲食店の食事券などが嬉しいでしょう。貰ったものを、Twitterなどで見せびらかしてくれたらしめたものです。
お客様が写真をとるところはどこ?
料理がおいしかった、大浴場からの見晴らしがよかったなど、ホテル旅館として当たり前のこと、日常的なこともユーザーは拡散してくれます。お客様が写真を取ってくれる場所はどこですか?注意深く見てみましょう。ホテル旅館のスタッフにとっては日常的なものでも、お客様にとっては新鮮なもの。
写真を撮ってくれている場所がより魅力的になるように工夫してみましょう。
情報は常に発信する
ホテル旅館のホームページなどで、スタッフブログなどを発信されているところもあります。なるべく毎日更新されることをお勧めします。自社ホームページにどれくらいファンがいるかは、再来訪者数を見ればわかります(google analyticsを導入すれば無料で見ることができます)。自社サイトを毎日更新しているホテル旅館は信用してもらいやすいですし、SEO対策としても有効です。どんな簡単内容でも良いのです。忙しいとは思いますが毎日投稿することをお勧めします。
インフルエンサーを味方につける
インフルエンサーとは、芸能人や、有名スポーツ選手、読者モデル、人気ブロガーなどの総称です。その道で秀でた才能を持った人で、一般人に影響力の高い人たちのことです。芸能人や、有名スポーツ選手、読書モデルなどは、ちょっと敷居が高いので、人気ブロガーさんを味方につけてみてはいかがでしょうか?情報感度の高いホテル旅館であればもうやっていると思います。
旅行が趣味のブロガーさんなどにアクセスして、ホテルに試泊して頂いて、感想をブログに紹介してもらいましょう。人気ブロガーとなると、何万人ものフォロワーがついています。代理店経由で依頼するならば、1フォロワーあたり1円〜1.2円が相場と言われています。3万人のフォロワーを持ったインフルエンサーならば3万円〜3万6000円です。他の広告手段と比べれば安いでしょう。フォロワーの宿泊や口コミも期待できます。
いかがでしたでしょうか?口コミは真面目に正攻法でやっても劇的に増やすことはできません。今回コラムで書いている以上にユニークな取り組みをすることをお勧めします。もし、口コミ集めの成功事例があったら、こちらのフォームでぜひ教えてくださいね。
(本コラムは、橋本真雪さんに執筆協力頂きました)